成年後見制度スタートから1年半
成年後見制度は、介護サービスが措置から契約へと大きく舵を切った介護保険の実施と同時に、2000年4月にスタートした。契約を支える「自己決定の尊重」、特に痴呆など知的障害者の権利を担保する制度として、介護保険と車の両輪に例えられてきた。成年後見制度は、判断能力のない人を対象にした禁治産、準禁治産者法定後見制度(「後見人」、「保佐人」制度)を大きく改定すると共に、新たに軽い知的障害者のための「補助人」制度を設け、対象者を拡大しまた利用しやすいようにした。更に、判断能力がある時に後見人を選ぶことの出来る「任意後見制度」も創設した。制度スタートから1年半、利用状況から見ると車の両輪とは言えないようだ。最高裁判所の調べでは、スタートから今年4月までの1年間に、家裁への後見申し立て件数合計は、旧制度に比べ約2.5倍の7451件であるが、介護保険関係はそのうち約2%とも云われ利用実態は未だ少ない。厚生労働省も今年度から、介護保険制度の利用者で重度の痴呆など一定要件を満たすものを対象に市町村に対し、法定後見申し立て費用や、後見人報酬を補助する制度を開始し、利用の拡大を図っている。
(2001.10.23)