訪問介護の介護報酬簡素化へ
介護報酬の改定を議論する社会保障審議会介護給付費部会は5月13日に9回目の会合を開き、厚生労働省が今回提案した見直し案や、4月に実施した介護サービス事業者団体へのヒアリング内容をもとに介護報酬の骨格について議論を開始した。
訪問介護のサービスは現在「身体介護」「家事援助」「複合」と3類型に区分されているが、この区分については、利用者・事業者ともにわかりにくく混乱すると指摘されていた。今回の議論で厚生労働省は「現状維持(3類型)」「2類型(身体介護と生活支援)」「1類型(訪問介護)」の3案を提示し議論をした結果、審議会委員の意見は「2類型」案にほぼ集約された。
2類型案では従来の「家事援助」を「生活支援」(仮称)と名称を変更し「身体介護」との2区分にする。報酬面では「生活支援」は従来の家事援助よりも高く設定するが、「身体介護」は引き下げられる内容だ。
また訪問介護事業として従来訪問介護の報酬を適用していた「介護タクシー」を分離して、通院等のための乗車・降車の介助について報酬が決められる案も提案された。
ケアプランを作成する「居宅介護支援」の報酬については現行の要介護度別の3区分を廃止して「1本化する」案が有力だ。
介護報酬の改定は介護事業者にとっては採算性の向上や一層の参入促進が期待されているが、一方、利用者にとっては自己負担分の増加につながる可能性もあり、本件についてはさらに議論を重ねる必要がありそうだ。
(2002.5.23)